一度だけ、最後に感じた温もりを忘れないように、私は何も言わず、身を抱いて部屋を出た。 …私の夢は、完全に終わった。 ずっと、侑の隣にいたかった…。 侑の奥さんになりたかった…。 夢なんか、 持たなければよかった…。 気持ちを、押し殺してればよかった…。 私が養子ならばよかった…。 さっきまで晴れていた空は曇り空。 でも本当は、私の心が曇り、目がくすんでいるんだ…。 …忘れよう。 侑の結婚を知らされた日のように頑張って笑顔でいる事は出来ない。