侑「百合亜…」



百「はい…っ;;」



たっくんが私の体を自分の方へと向けた。



侑「渉に罪はないだろ?
断らなかったのは百合亜自身だろ…?」



静まったままの教室に、侑の声が反響(こだま)する。



…わかってるよ、言われなくても。



百「…私が断ったら、【橋本組】は終わるの。どっかの女どもに【神埼組】に負けるって馬鹿にされるの!

侑もズルい…渉も姉貴も兄貴も…っ」



私はたっくんに掴まれた腕を振り払って席へと戻った。