太「百合亜…」



屋上の隅で踞る百合亜。



声を掛けても、背を向けたまま。



俺は百合亜の背中を抱き締め、そして杏花との事を正直に話した。



太「幻滅しても良いから。
でもな?今の俺は百合亜がめっちゃ好きだから、信じて欲しい。許さなくても良い。ちゃんと償うから」



過去の俺はタラシ。



もう、何をしても消えない過去。



百「太一…っ…ちゅー」



振り向いた百合亜の目は、掻きむしったのか赤く擦りきれている。



俺は百合亜の目にキスをしてから、唇を重ねた。