声をかける度に、太一の表情が違う気がした。 私の声に覇気がないと、悲しそうな表情、 私の声に張り合いがあると、笑ってるような顔。 …気のせいなのかな? でも、太一の表情を見てると心が、"太一は生きてる"と、胸に深い温かさをくれる。 幸せとは、こんな気持ちを言うんだろうか。 「太一…空が晴れてるよ。太一の笑顔に似てるかな?あ、やっぱり似てない!」 …私の声、今日も届いた?