太「弱いな、お前…」



百合亜の声にかき消されるような小さな俺の声。



でも自分でわかった。



声が掠れていると。



太「お前がそうなら…百合亜は俺が貰う。幸せにする。それで良いんだよな…っ…?」



…神埼侑の馬鹿野郎。



俺は壁へとフラフラと下がり、背中を冷たいコンクリートの壁にくっ付けながら、一粒の涙を流した。