病院を出てから、病棟を見上げた。 このいくつかある窓の中の一室に、神埼侑と百合亜がいるんだな。 嫉妬は少しはある。 でも、俺は百合亜の幸せを、マジに祈るから。 太「百合亜…幸せになれ。 もしもの時は、俺の元へ来い」 そう小さく漏らす俺。 …聞こえるわけないのにな。 俺は「はっ」と、自分を嘲笑い、その場をあとにした。 背中は少し… 泣いていただろうか。