"奇跡"なんてものが、 この世には存在するのか…。 医者が去って行く足音だけが響く廊下で、俺らは立ち尽くした。 …信じるべきか? 奇跡が起きたら俺…。 太「中居…百合亜を頼むな…」 渉「……は?」 太「俺、"奇跡"を信じる。 だから、神埼侑が目覚めるまで、百合亜を頼む。俺は百合亜の幸せを祈る」 俺は中居の返事を聞く前に、その場を去った。 これがいいタイミングだろ。 病室まで押し掛けたら、 俺は百合亜から引けない…。