「小島さんどうだった?」
私はドキドキしながら聞く
「うん、佐藤の野郎は…チッ人間だった。」
「舌打ちするなっ!だから俺は市民だっつってんだろ!本当の市民!」
「本当の市民ってどういうことですか?」
「まだ嘘つきがたくさんいるだろ。俺は俺以外にもう1人本当の市民がいると思う。」
「それは当たり前じゃないですかっ。市民はもともと2人ですしっ。それに、綾辻さんは占いによって市民だと証明されてますよっ。」
「いや、俺に言わせれば綾辻は市民じゃないね。何ていうんだろうな、猫を被った危険人物的な?」
「人狼ではない危険人物…。つまりは裏切り者ですか?」
「かもな。」
「違うわよぉ、私は市民だって言ってるじゃない。何でそうなるのかがわからないんだけどぉ。勘で人を疑わないでくれるかしらぁ?」
私は今、佐藤さんの推理(じゃなくて勘?)が怖かった。実際綾辻さんは裏切り者。当たっている。このままこの人を放置していいのだろうか。
「あと、みのりも微妙だな。お前、本当に狼つきか?」
佐藤さんの目が私を鋭く見据える。

何で?何でばれた?
いや、まだばれてはいない。疑われているだけ。大丈夫。
「もちろん。私は狼つきだよ。証明は出来ないけど。」
「そうか。本当の狼つきは死んでお前は人狼です、とかじゃないのか?」
「違うって!私は本当に狼つきだよ!」
つい声を荒げて私は言った。ごめん、佐藤さん。間違ってないのに。

デモワタシハシニタクナイノ

「これくらいにしときなさいよぉ。貴方の勘で人を振り回さないのぉ。みのりちゃん困ってるじゃない。」
「ふーん。そうか、よく分かった。あと綾辻。俺一様年上なんだけど。」
「そんな細かいこと気にしないのぉ。もうこの村は壊れているんだから。今までと同じようにそんな細かいことを気にしていられないの、分かっているわよね?」
「ああ、そうだけど。お前…。」
「ならよかったわぁ。さて、今日は誰を殺さなきゃならないかしら?」