人狼ゲーム

「さっきから気になってはいたんですが、いいですか?」
「いいけと?何?」
「なぜ僕たちが人狼かということとこの場所を知っていたのですか?」
「(大前提なところをこのタイミングで聞くのね)それは、『伝えられてきた』からかな。」
「「伝えられてきた?」」
「うん、人狼一族の力関係?的なのを。黒狼率いる『イワ』、銀狼率いる『ヤマ』、混合(ハーフ)にして最強の存在。裏切り者『イネ』。これが当てはまるのは貴方たちだけなのよ、山辺さん、みのりちゃん。二人をストー…じゃなくて追っていればわかることよ。」
「まず、ストーカーしてたことに関していろいろ聞きたいのですが。」
「ち、違うって。必要なことでしょ、ね、みのりちゃん?」
「ウラギリモノって何?ハーフって何?」
「だめだ、この子完全に固まってる。山辺さん、どうにかして。」
「はぁ、まあいいや。また今度にしましょう。みのりさーん起きてくださーい。」
「セツメイシテクダサイ」
「説明しなきゃ動きませんか?」
「セツメイシテクダサイ」
「仕方ないですね。長くなりますけど覚悟してくださいね?

人狼一族は、2つのグループがあったんです。黒狼がトップの『イワ』と銀狼がトップの『ヤマ』です。名前の由来は…聞きたいですか?あ、そうですか。名前の由来は、それぞれは人狼はどこで遠吠えするべきか、ということらしいですよ。ちょっと、引かないでください。私も言いたくなかったです。こんなくだらないこと。
話を戻します。『イワ』と『ヤマ』は長いこと争っていたんです。しかしある時、『イワ』は『ヤマ』に和解を申し出ました。それを『ヤマ』は『イワ』の首領の娘を差し出すことを条件に受け入れたそうです。そうして人質となった『イワ』の娘は『ヤマ』の息子と結婚し、その二人の間には子供ができました。その子供は、毛並みはグレーで大きさは周りより一回り小さかったそうです。それゆえ、生まれた当初は相当周りにバカにされました。世紀の婚姻の結果は出来損ないが生まれただけかと。しかし、大人になるにつれてその子どもの才能は現れ始めました。俊敏な『ヤマ』と強いパワー持つ『イワ』。その両方の良いところを持っていたその子供はどの人狼よりも強かった。しかし、その子は人間に恋に落ちてしまった。それが100年前のあの人狼の存在がばれた原因にして貴女の祖先です。みのりさん。」
「…人間に恋に落ちたから、私の祖先は裏切り者なの?」
「そうですね「ねえねえー!」」
「話に割り込まないでください!つか、今シリアスな場面ですよ!」
「そんなの知らん。なんで『イネ』担ったかだけ知れれば私はそれでいい。」
「引かないでくださいね?」
「気をつける。」
「人間と初めて会ったとき、名乗ろうとしても名前がなくて困ったけど、稲が目に入ったから『イネ』って名乗ったそうですよ」
「「……」」
「だから引くなって言ったのに。」