「おいアンタ、大丈夫??」
「え、あ、はい……」
そう返事を返そうとして、案の定。
「ちょっと八雲、いつまでこんな子に構ってるつもり?早く保健室入ろうよー!」
うわぁ……早々に女の子保健室に連れ込もうとしてるし。
やっぱり、難波くんって噂通りのチャラ男。
「ちょっと、いつまでそこにいるわけ?あたし達の邪魔しないで欲しいんだけど!」
「おい弥生、そんなカリカリすんなって。可愛い顔が台無しだよ?」
「キャーッ、八雲ってば分かってる!」
…………何も言うまい。
この頭完全湧いてる2人に関わると、ろくなこと無さそうだし。
「ほら、シッシッ、さっさとどっかに行ってよ」
ガッツリメイクの女の子が難波くんの後ろで私をギロッと睨んでくる。
わぁ……ムカツクなぁ、もう。
ここはあたしの島だったのに!
でもまぁ……巻き込まれたら嫌だから、早く退散しようっと。
「それじゃあ、失礼しました」
「お、おー、気をつけてー」
気をつけてって……なんだか、いい人っぽかったな。
そんなことを考えながら、あたしはその場から逃げる様に職員室へと向かった。


