「ふふふ……」
なんだ、いいヤツじゃん八雲って。
ただのチャラ男かと思ったのに、優しいとこあるし。
『おーい、なに笑ってんの?』
「んー?聞きたい?今、八雲をチャラ男から優男に昇格しようと……」
『面と向かって悪口かよ!!』
「え、褒めたつもりなのに」
『は?どこが!?』
なんだろ、八雲とは面と向かって話したのなんて、あのぶつかった時の一言、二言なのに。
ずっと友達だったみたいに、会話が弾む。
「ね、八雲っていつも家で何してるの??」
『何だよ、突然。んー、ゲームだな』
ゲームかぁ、なんか男の子って感じ。
透お兄ちゃんも、よく戦闘ものゲームやってたし。
「へえー、なんのゲーム??」
『ひたすらにゾンビ倒してくゲーム、頭撃ち抜くと得点高くてさ、それ極めんの』
「なにそれ、楽しいの?」
『楽しいって!あ、明日貸してやろーか』
えっ……ゲーム貸してくれるって、八雲に会えるってこと?
昨日は会えなかったから、八雲に会ってみたいな。
だけど……あたし、また起きてられるかわからないし……。


