｢っていうか、なんで難波くんあたしの番号……｣
『そのことか、控えといたんだよ。ちゃんと、登録しとけよー』
な、なんで難波くんの番号を登録する必要が……。
うーん、でも……クラスメイトの連絡先かぁ。
なんて、魅力的なお誘いだろうっ。
『それから、俺のことは難波くんじゃなくて八雲って呼ぶように！今どき名字で、呼ぶやつなかなかいないぞ』
｢え、そういうものかなぁ？？｣
八雲……呼び捨てで、呼んでいいってこと？？
なんか、違和感と恥ずかしさに爆発しそうになる。
『俺は、泪って呼ぶからな』
｢わ、分かった……や、八雲｣
『ぶっ、ぎこちねーの！』
｢慣れてないんだから、仕方ないでしょ！次笑ったらこの電話切ります！｣
『おい、待て待て！分かった、もう、言わないから切んなって！』
とかいいながら……。
あたしからこの電話を切るなんてことできないんだ。
だってあたし……八雲との電話、楽しいって思ってる。
