「ふふっ、もうっ、ふたりとも大好き!」

「ちょっ、落ち着きなさい……ぐふっ」

「ぎゃっ、環奈の首締まってるからぁっ!!」



机を挟んで、ふたりの首に抱きついた。

その衝撃で、カタンッと食器が揺れる。

でも、そんなのも気にせずにふたりにギュッとしがみついた。

ちょっと締めすぎかなとも思ったけど、ごめんね。

感謝の気持ちが溢れて止まらないんだ。

ふたりのおかけで、勇気が出たよ。


今日飲んだカフェオレの味も、ケーキの甘さも、ふたりの言葉も全部……。

今日のこと、絶対に忘れないね。


八雲に伝えよう、本当は好きだよって。

もう一度彼女にしてほしいって。

八雲、だから待っていてね……。

今度はあたしが、きみに伝えにいくから。