次の日、あたしは朝起きれずに学校を遅刻してしまったけれど、授業は3限目から参加することが出来た。
そして放課後、あたしは環奈と夕美の3人で駅前のカフェに来ている。
「ティエドゥール カフェ……」
『Tiedeur Cafe』って、フランス語?
どういう意味なんだろう。
「温もりのカフェ……なんて、いい名前ね」
「あ、温もりって意味なんだ……」
夕美、博識だなぁ、本当に。
カフェラテに口をつけると、ほんのり広がる苦味と甘味のハーモニー。
あたしの辛い気持ちが苦味で、それをミルクが癒すようだつた。
なんか、今のあたしの心境には、染みるなぁ。
「それにしても、落ち着くわね。環奈にしては、いい所見つけたじゃない」
カフェの内装を見渡してる夕美に続いて、あたしも見渡す。
白を基調とした落ち着いた外観、カフェ内に流れるクラシックが、ゆったりとした雰囲気を感じさせた。
「それに、コーヒーも美味しい」
夕美はブラックコーヒーで環奈はミルクティー。
なんか、ふたりのイメージ通りだな。
夕美なら、環奈ならこれ飲みそうってやつ、当たってた。


