「よし、これでいいわよ。あたしはこれを片ずけてくるから、ここで休んでなさい」
手当手が終わると、ガーゼのゴミを捨てにテントを出ていく保住先生。
テントにはあたしと八雲のふたりだけになった。
「…………」
どうしよう、なにか話した方がいいかな。
でも、なんか喧嘩したまんまだったし……。
ううっ、話しかけずらいな。
でも、いつまでも八雲とギスギスするの、嫌だから……。
ちゃんと話そうと口を開いた。
「ねぇ八雲……」
「泪、アンタさ……」
すると、同時に声が重なった。
うわっ、やってしまったぁ〜。
この、出鼻をくじかれるというか、次の言葉を紡げなくなる感じ。
あたしの勇気を返せ、この野郎〜っ!!
「あー、なに?」
「いや、八雲からどうぞ」
「じゃあ、俺から話すわ」
あ、八雲から話してくれるんだ。
それにちょっとだけホッとしながら耳を傾けた。


