「もういいよ、八雲」
「アンタが良くても、俺が嫌なんだよ!!」
「その気持ちが嬉しいから……もう、十分だなって思って」
「泪……」
八雲が驚いたようにあたしの顔を見る。
そしてすぐに深いため息をついて項垂れた。
「アンタ、どんだけ優しいんだよ。あげく、お人好しでトラブルに進んで巻き込まれやがって」
「なっ……そこまで言わなくても」
「俺、アンタのこと心配しすぎて死ぬっつってんの。本当に手のかかる彼女だよ、アンタは」
そう言って繋いだ手を握り返される。
反対の手で頭をワシャワシャと撫でられた。
「八雲ってば大げさすぎ!!」
「大げさだ?こんなんまだ序の口だって、本当は暴れだしそうなほどアンタのこと心配してんだぞ」
何言ってるんだ、八雲は……。
でも、このコントみたいな会話、いつものあたし達っぽいな。
こんなふうに八雲と話せるなら、ヤケドも悪くないかなぁ……なんてね。


