「くじいたのかよ?」
「う、うん……」
「なら乗れよ、運んでやっから」
八雲はあたしに背を向けてしゃがむ。
まさか、これはおんぶってこと?
「早くしろって」
でも、みんなを待たせるわけにはいかないし、ここは八雲に甘えるしかないよね。
「う、うん……」
おずおずと八雲の首に手を回すと、八雲が軽々とあたしをおんぶして歩き出した。
ねぇ八雲、どうして助けてくれたの?
てっきり怒って、あたしのこと嫌いになったと思った。
なのに、怪我したあたしを見た時、八雲慌ててた。
「足……痛むか?」
「あっ……地面についてないから、大丈夫」
「分かった、でも上がったら保住先生に見てもらうぞ」
「う、うん……」
それっきり、会話が途切れる。
八雲、八雲はどうして……優しいままなの?
ピンチの時は必ず助けてくれる。
気まずいはずなのに、手を差し伸べてくれるんだ。
それが嬉しくもあり、申し訳なくもあって……。
ありがとう、ごめんねの気持ちを込めて、ギュッと八雲にしがみつくのだった。


