「泪、もしかして泣いて……」
「八雲は、あたしのことちゃんと見つめてくれてる?あたしが今なにを考えてるのか、分かる?」
泣いてはない。
泣きそうなんだ、今すぐにでも。
目に溜まった涙が、こぼれないように必至に目に力を入れた。
「そんなん、わかんねーよ……だって泪は、いつも大事なことははぐらかすだろ」
「っ……それは……」
それは、あたしが過眠症だってことだ。
デートをドタキャンしたり、保健室で授業を受けてた理由も、なにも話していないから。
「いつも、泪のことを知りたいと思ってるよ。でも、アンタはっ……何も、話してくんねーだろ!!」
「っ……話したくても、話せないの!!」
八雲はあたしのことが分からないって言う。
あたしも、話せないなんて言って本当は……。
話すことが怖くて、八雲に、病気に向き合うことが出来ない弱虫なだけだ。
あたしが悪いのに、口から出るのは八雲を責める言葉ばっかり。
本当に、嫌になる。


