おはよう、きみが好きです




「おーい、環奈さん、紫藤、何話してんのー!?」


中野くんがふたりで後ろを歩いていたあたしたちの所にやってきた。


「なにって、和輝には秘密だよ。なに、気になるの?」

「うぐっ……そ、そんなんじゃねーし!」


フッと笑う紫藤くんにタジタジの中野くん。


「じゃあ教えてあげない」

「いや、やっぱり聞きたいです」


なんだか、ふたりって……。


「飼い主とワンちゃんみたいな関係だね!」


「ぷっ、神崎さん………それは酷いよ、主に和輝にね」


紫藤くんが吹いた……。

レアだ、今のショット!

でも、なんで今の一言が中野くんに酷いんだろう??


「それはないぜー、泪ちゃん」

「あ……名前」


泣きそうな顔の中野くんが、あたしの名前を呼んだ。

いつも、神崎さんなのに。


「あ、悪い!!」


「ううん、別に大丈夫だよ!」


たぶん、ほとんど無意識なんだろうな。

それに、下の名前で呼ばれるくらい……。


――ズキンッ。

環奈ちゃんが、八雲の名前を呼ぶのを思い出して胸が痛んだ。

そうだよ、八雲だって呼ばせてるんだ。

それなら、一緒じゃん……。