「死ぬとか大げさでしょ」

『あのなぁ、女の子たちが俺の返信を待ってるんだっての』

「……サヨナラ、やっぱり電話切るわ」

『お、おいっ……』


ブツンッと、あたしは通話ボタンを切った。

やっぱり、チャラ男だった!!

少しでも楽しいとか……。



「思ったあたしが、バカだったーーっ!!」


ベッドに横になって足をばたつかせる。

だって、あんなチャラ男に何人の女の子が泣いてる事か!

ゆ、許せん!

女の敵だ、難波 八雲ー!!


ーーコンコンッ。

「おい泪、何暴れてるんだ??もう夜遅いから、ちゃんと寝ろよ?」


騒ぎを聞着付けた透お兄ちゃんが、扉越しに声をかけてくる。

いけない、大きな声で叫びすぎた。


「な、なんでもない!おやすみなさい、お兄ちゃん!」


「おう、また明日な、おやすみ」


お兄ちゃんの優しさに癒されつつ、あたしは明かりを消して、そのままふて寝した。


明日は、少しでも起きていられますように。

そう、神様にお願いをして。