『は?彼女なんていないけど、俺』


「は?じゃあ、あの女の子は……」


『あれは……トモダチダヨ』



おい、なんだ今の間は!?

なんだ、その片言は!!

絶対にただの友達じゃないよね、難波くん!!



「へ、下手か!!」


『下手言うな!!トモダチだっつーの!男には、色々あんだよ、お子様には分からないだろうけどな』


「……電話、切らせていただきますわ」


『おいコラ、切るな!!』



だって……難波くんがふざけたことばっかり言うから。

でも何だろう……学校の人とこんなに話したの初めてかも。

学校のモテ男……イケメンでみんなの人気者と電話してるなんて……なんか変な感じ。


そこまで崇めるほどの人じゃないし、普通の男の子で……って、失礼か。

でも、なんでかな……難波くんと話すのは楽しい。




「はいはい、切りませんから、とりあえず明日は保健室で」


『分かったよ、んじゃ下駄箱に入れとくかんな?絶対に下駄箱入れとけよ?2日も携帯無いとか死ぬ!』



そんな、何度も言わなくたってパクリませんよ。

他の、難波くんファンの女の子たちなら別として。