「まぁ、それは色々ありまして……」


『は?色々ってなに?』



うわ、詮索されるの面倒だなぁ。

病気のことは、学校の人には話してないんだよね。

話したところで分かってもらえるとは思ってないし。

だからこのことを知ってるのは先生だけだったりする。



「えーと……じゃあ、難波くんの下駄箱に携帯入れとくから。難波くんもあたしの下駄箱に携帯入れといて!」


『なんだよ、直接会えばよくね?俺、お前と話してみたい』



直接会う……話してみたい……??

何だろう、あたしの中で警報が鳴る。

こういうモテ男とか、人気者とかいう輩に関わると……。

うわぁ、女難の相が見える……うん、危険だ。



「うん、無理です」


『ちょっ、無理ってなんだよ!!失礼な奴だな!』


「ヤダ、あたしは難波くんに会いたくない。第一、彼女に誤解されるよ?」


あの、保健室で会った目つきの怖い女の子を思い出す。

あぁ、体が震え上がりそうだよ。

って、生霊とかに呪われないかな、あたし……大丈夫かな!?