「っ……当たり前だろ。つーことだから、これから俺は遊ばないし、泪一筋になるんで」
「っ……なんでよ!!環奈の方が可愛いじゃん、巨乳じゃんっ!」
きょ、巨乳って……。
あたしが、貧乳ってことですか。
そうですか……確かに、環奈ちゃんはすごく可愛い。
なのに八雲は、一筋だって言ってくれる。
それが、悔しいけど……嬉しい。
「田崎さんって、ちょっと空気読めないところあるよね」
「え……??」
「環奈のこと、田崎 環奈っていうんだよ、あの子。前からぶりっ子で、ちょっとウザイんだよね」
突然、集まっていた女子の雰囲気がピリピリする。
ぶりっ子……うーん、確かにキャピキャピはしてるけど、影で言わないあたり、清々しいけどな。
でも、女子ってこういうのに敏感っていうか……。
愛想笑いで、うわべの関係なのに必死に守ろうとして。
居場所を無くして、みんなから孤立しないようにって、頑張ってたっけ。
それも、中学の頃にすべてぶち壊れたけど。
久しぶりすぎて、忘れてたな……こういう感覚。


