宮野さんというと…

ものすごい綺麗な姿勢で豪華そうなお弁当を食べてる…

もしかして良いところのお坊っちゃんとか?


んーと考えていると、ふと当人と目が合った。





「何か?」





ちゃんと口の中の物がなくなってから落ち着いて言葉を発する。





「い、いえ…何でもないです」





目が冷たい…そんなに嫌いなら何で着いてきたんだろう。





「おいおい、怜央。
さっきから璃乃の方見てるけど…狙ってんのか?」

「まさか。月星が本気になってるっていう女がどんなのか見たいだけ」





本当に。何で松下月星ともあろう人が私になんか興味示してるんだろう…

私が知りたいよ。





「まぁまぁ、見てたらわかるって」





なっ?って私に振ってくるけど…別に私はいつも通り通常運転で過ごしてるんですけど。

首をぶんぶんと横に振る。





「…」

「…」





少ししてこの場が沈黙に覆われた。

宮野さんは元々あまり喋らないし、悠子はそれどころじゃないし、私も特に話すことはない。

松下月星に話しかけられなければ自分から口を開けることなんてないんだ。





「ご馳走さまでした」





みんなより早く宮野さんはお弁当を食べ終えてそういえば、とある紙を取り出した。