--Kota:Side--


「幸大くんは今、幸せですか?」





璃乃ちゃんたちの結婚式が終わってから、カフェでアイスコーヒーを飲みながら結乃が僕に尋ねる。





「どうしたの?藪から棒に」

「気になって」

「幸せだよ」

「そっか、良かった」





カランと音を立てて溶けた氷を眺めながら呟く。


元気がない…わけじゃない。


何かを考え込んでる…ような?





「結乃は?」

「そうだなぁ、2番目に幸せかな」

「2番目?」

「だってほら。璃乃さん、すっごく幸せそうなんだもの。今日の彼女には負けるかな」





そう言って眉を下げて笑う。


彼女が世界一の笑顔を見せる日。

1番幸せだと、迷いなく言える日。


果たして、その隣に僕はいるのだろうか。