……。
それからその時間、
蒼空があたしに話しかけてくることはなかった。
チャイムがなっても、
蒼空は起き上がらない。
拗ねてんなー。
あたしはふぅ、と
ひと息ついて友達のとこへむかった。
「ちょ、蒼空くん死んでる(笑」
「拗ねてるだけよ、ほっとけ」
「ほんとあんたら…
男女逆なカップルだよな」
それはあたしも思う。
休み時間がおわり、
また席に着く。
英語の授業だ。
「となりの人と英訳、日本語訳
交互に読みあってねー」
…タイミング悪。
「蒼空、おーきーてー」
寝てるのか無視なのかわかんないけど動かない。
…これはどうしたものか。
「蒼空」
つんつんつつくと、
少しだけモゾッと動いた。
「そーら。いい加減にして」
くりっと顔だけこちらにむけた蒼空。
ものすごくどよんとした顔。
「…なんで俺彼氏なのに
こんな扱いされんの」
蒼空くん。
さみしそーに訴えてきました。
「……ふ(笑」
そんな蒼空をみて、
思わず吹き出した。
だって、
蒼空、
うさぎはね、
寂しいと元気なくして死んじゃうんだって
うさぎみたいなんだもん。
この授業が終わったら、
思っきりあやしてあげようって
思ったのは内緒。
うさぎby海