『そこは、僕が用意したキミがこれから過ごす家です。
その場所を知っているのは限られたものだけなので安心してほしい。
キミの執事としてシーエン王国にやってきたヨハンの事も、安心してほしい。
僕と一緒にアルバーナに連れて行くよ。』


ヨハン。
よかった・・・。

あの1週間、ヨハンとも会う事を許されなかった。
きっと、優しいヨハンだから、隠し通せないとわかってのことだろう。
ヨハンには、この話をしてはいない。

でも、折を見てちゃんと話してくれることになっていた。




『必要なものは用意してある。1週間は問題なく生活できるはずだ。
そこは、アルバーナ王国の端にある小さな街だ。1週間したら街に出てみるのもいいと思う。
当面の資金は、3日後くらいにある人が届けに行く手筈になっているから待っていてほしい。

それが、僕からの最大の贈り物だよ』




最大の贈り物、だなんて。
エリックさまにはもったいないくらいの物をもらった。
これ以上、なにをもらうというのだろう。