完璧執事の甘い罠



「・・・そう」

「すみません。エリックさまの事は本当にいい人だって思ってます。結婚相手がエリックさまでよかったとも・・・。でもやっぱり、私は一番望むのは、彼なんです。でも、自分の立場も国の事もわかってます。だから・・・」

「だから、国のために犠牲になると?」



今度は、少しだけ厳しい口調になる。
今までにない厳しさに私は言葉を詰まらせた。




「それで、キミが幸せになれる?本当にそれでいい?」

「・・・でも。そうするしか、そうするしか大切なものを護るためには。そうする方法しか、私には考えられなかったんです」

「それは、アルバーナだけでダリウスに対抗しようとすればおそらく負けるだろうね。だからこそ、シーエン王国との友好を強める必要がある」

「・・・はい」

「シーエン王国としても、自分の国の民を護らなくてはならない。得るモノもなく手助けはできない」




だから、その証として私がここにいる。
両国の結びつきを強くするために。
それが、私にできることだ。