「だから、気持ち的にはどちらかというと彼よりだったのかもしれません」
「なら、余計に僕といるのは窮屈だったかな?」
「そんなこと!・・・そんな事、ありません。エリックさまはとても優しくて、本当に、もったいないくらいいい人で」
思わず感情的に叫んでしまった。
慌てて落ち着いて冷静に話を進める。
本当にいい人だって思ってる。
それだって嘘じゃない。
ダリウスにいた時の事を想えば、今はなんて幸せなんだろうとも思う。
「それでも、彼が好き?彼が、忘れられない?」
エリックさまがまっすぐと尋ねた。
私は一瞬だけ息をのんだ後、ゆっくりと頷いた。
「好きです。忘れるなんて、できません」
いつだって会いたくて。
会いたくて。
その想いを消すことなんてできない。
それはきっとこの先何年経っても。


