完璧執事の甘い罠



「ジルとの、今日の思い出になるものが欲しいの」



ジルが私のために選んだもの。
たった一つ、それだけでいいから。



「ひな様を想って、選ばせていただきます」

「うん・・・」



ジルが好き。
大好き。

その思いは、通じ合った今も変わることなく。
むしろ溢れるばかり。




「一生懸命、選んでね」

「もちろんです」




ジルは真剣な眼差しでショーケースを見つめる。
かっこいいその横顔を私は逃すことなく見つめた。




「これにします」



そう言って、ジルが指したのは柔らかな桃色の石がはめられた花のネックレス。
ジルが選んでくれた私へのプレゼント。

飛び跳ねたくなるほど嬉しかった。