「さむい・・・」
そこは、ヒンヤリと冷気が漂っていてとても寒い。
食品庫という所だろうか。
この世界の気候は一定で、元の世界の日本でいう春のような気候がずっと続いているらしい。
暑すぎず寒すぎず、丁度いい気候ではあるけれど多少の気温の変化で寒くも暑くもなるとても複雑な気候でもある。
今日は暖かめの気候で、半そでのドレスを選んだ事が、裏目に出てしまった。
すぐに体は冷え切りカタカタと震えはじめる。
「誰か・・・」
少しずつ状況が飲みこめてくると、今度は暗闇に恐怖が蘇ってくる。
気持ち的には立ち直ったつもりでいるけれど、暗闇は相変わらず怖いのだ。
寒さと、暗闇への恐怖にカタカタと身体は震え、涙があふれた。
「助けて・・・」
助けて。
誰か。
助けて。
ジル・・・。


