だって私は、そんなこと考えるような世界とは無関係な場所にいて。
誰にも傷ついて欲しくないし、ましてや死んでほしくなんてない。
そんなことを考えながら、自室に戻るために歩いてた。
途中までノエルが送ってくれたけどあとは自分で帰れると別れて。
「あ・・・」
ある一室の部屋の扉が少しだけ開いていて、中を何気なく覗くと、中に椅子にもたれてうたた寝をするジルの姿を見つけた。
ジルの眠る姿なんて初めて見た。
いつも完璧な姿しか私の前では見せないジルの眠る姿をもっと見たい。
そんないたずら心が疼きだし、そっと中に忍び込んだ。
こっそりと寝顔を伺うと綺麗な整った寝顔までも完璧なジルの姿。
もう少し間抜けな顔をしていてもいいじゃないの。
そうつっこんでしまいたくなるほど。