「常磐お嬢様、どうなさいま…………まぁ!」

お手伝いに来ている家政婦が、割れたライトスタンドに気がついた。

「お嬢様、どうなさったのですか。」

家政婦は、あたしの顔を見つめてきたので、近くにあった扇子で隠した。

「…………仕方がありませんわね。お嬢様、危のうございますゆえ、近づかないで下さいまし。」

家政婦は慌ててあたしの部屋をあとにすると、チリ取りとほうきを手に、戻って来た。

家政婦は、慣れた手つきでライトスタンドの後片付けをした。