「私だって?」



「帰るから靴寄越せ」



「横暴だなぁおい」



ここに来る時は気持ちが荒ぶってたからスリッパでも気になんなかったけど、1回冷静になったらダメだわ。


ちゃっかり靴を履いてきている智也先輩が憎い。


だから奪ってホテルに戻ろうとしたけど無理でした。


仕方ない……スリッパで帰るか。


砂浜は素足で歩き、コンクリートからはスリッパでペッタペタと歩く。


ちなみに智也先輩に止められなかったのは背負い投げをしたからです。


まぁ割とすぐに追いつかれたけど。



「待てって!」



「えー?何ですかー?」



「話を聞いてくれ!」



「いやもう聞きましたけど」



あれは事故で相手はストーカーだったんでしょ?解決じゃん。


そう言うと智也先輩は、別の話がある、と言った。