ゆるゆる監禁生活

人混みを掻い潜り、岩が沢山ある痛そうなところに来た。


きっと智也先輩達は私を見失ったと思う。


さすが夏休み。人多すぎ。


私を平らな石の上に乗せた男はそのまま私の上に乗ってきた。


ご丁寧に手と足を動かせないような乗り方ね。



「乱暴な男は嫌われますよ?」



「これから気持ちよくしてあげるから許して?」



「その発言が気持ち悪いから無理」



「生意気だなぁ」



そういって目をつぶって顔を近づけてきた。


まぁ私がじっとしてるわけないよね。


ある程度回復してきたし。



ゴンッ



「い゛っ」



思いっきり頭突きをした男は私の手を離してくれた。


正直これ私も痛いしやりたくなかったけど仕方ない。


片腕で上半身を起こし、頭を抑えている男の顔を殴る。


そのままよろけて私の上から退いてくれた。


もう1人の男は人が来ないか見ていたおかげで私のところに来るのが遅くなってしまった。


これは完全に私に勝機あり。