｢ところで本当にこの人誰ですか？｣



私は智也先輩に聞いたのに雄大さんが元気よく立ち上がって自己紹介を始めた。



｢小学校、中学校、高校、大学、智也とずっと一緒の河合 雄大(かわい ゆうだい)でっす！ちなみに今は学部も一緒でっす！｣



｢きっもいでっす！｣



｢傷つきまっした！｣



｢お前らうざい｣



｢ノリわるーい｣



｢ブーブー｣



｢梨花、ご飯あげないぞ？雄大は1回地獄行ってきたら？｣



｢俺だけひどくない？｣



雄大さんの真似しただけで、ご飯抜きなんてこれほど屈辱的なことがあるだろうか……


いや、ない。



｢ということでお帰りください｣



｢どういうこと！？さっきから話がぶっ飛びすぎてない！？っていうか俺もう嫌われたの！？｣



｢智也先輩、この人うるさい｣



｢しょうがないだろ。遠出するためにはこいつがいないと不便なんだよ｣



｢要は都合の良い交通手段ってわけですね｣



｢もっと別の言い方があるでしょ！？俺仮にも梨花ちゃんと同じ高校の先輩！！｣



そんな事言われてもこの人のこと知らなかったしなぁ……


知らない人を尊敬するとか無理。