その時僕は、とても冷静にこの奇妙な出来事を受け入れていた。

「悪魔」が言うには、悪魔は人間と神の中間的存在で、特定の人間に姿を見せることができるという。
つまり、僕以外の人間は、悪魔を見ることができず、声も聞くことができない。さらに、僕と心の中で会話すれば他人から悪魔の存在を知られることは無い。

で、どうして僕のところに来たんですか?

「詳しいことは言えないが、カズには実験に協力してほしいと思っている。何をするかというと、カズに時間停止能力を持たせる。」

時間停止能力?時間を止めることができるっていうこと?なら全然OKなんですけど。

「そうか、じゃあいくぞ。」

その瞬間、悪魔は僕の目の前から消えた。