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「で、なんでここにいるわけ？」



嫌そうな顔で俺を見下ろす悠貴。



「さっき迷惑かけたからさ」


「お前、めっちゃニコニコしてる！お前…」



なぜか俺の表情から全てを悟ったらしく少し顔を赤くする。



「なに想像してんだよ」


「バカ！してねぇし！」



ここにいる悠貴はさっきの悠貴とは違っていつもの悠貴だった。



「どうよ、はじめての感触は」


「んー。まぁ、幸せだったかな」


「ふん、よかったじゃん」



悠貴は少し寂しそうな顔をした気がしたけど、すぐに元の悠貴に戻る。



「はやくもっと好きなやつ見つけろよ」


「は？お前マジでムカつくな」



パコンッと頭を叩かれる。



「だって嫌なんだよ。こんな近くに彩香のこと好きなやつがいんの」



こんなこと言いたいわけじゃないんだ。
もっと大事なことが言いたいのに。