その言葉に船川がきょとんとする。

「え、俺も男なんだけど」

「大丈夫、あんたは男には分類してないの」

「じゃあどこに分類されてんの!?」

夏菜子と船川の言い合いに、後ろにいた男子がけらけらと笑っていた。

もう良いよ、と夏菜子の腕を掴む寸前に、「分かったよ、代わる」と船川が了承してくれた。

「さすが、船川っ。良い男!」

「もっと褒めても良いぜ!」

「うわー格好良く見える、不思議!」

「それ褒めてる!?」

船川の後ろからも賛辞の言葉が投げられる。

「良かったね、美衣」

「うん、ありがとう」