ごくり、と慧斗の喉が鳴る。

「あまい」

そういえば体液がどうとかさっき言っていたっけ。なんて、ぼんやり考えた。
またしても舌を吸う。

そのくせ、手は器用にわたしの膝裏を掴んで、苦しくない体制にしてくれていた。

「美依ちゃん、良い匂いする」

すんすんと耳の後ろや項に鼻をあててくる。ぎゃー、と思って遠ざけようとするも、力が強い。

「ま、まって」

ぎゃー舐めた! これって汗舐めてるってことだよね? 幼馴染に汗舐められた!

「ちょっと、離れ……」

慧斗の肩を押して少し離れる。

オスの眼をしていた。