毛づくろいの途中で、気付いたようにわたしの方を見る。瞳孔がきゅっと広くなった。
にゃああおお。
何かを問われた気がした。そんな感じの鳴き声。
驚いて固まっていると、いつの間にかリビングから出ていた慧斗がカップを二つとクッキー菓子を持ってきた。
「だから美衣ちゃん、木に登ったコナを助けてくれた人」
にゃおおん。
「ああ、はいはい」
「会話してるように聞こえる」
「一人でも下りられたけどありがとう、だって」
「本当?」
「最初は何言ってんのか全く分かんなかったけど」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…