2階のあの子と知り合ってから、
変わったことがあった。


それは、

あの子以外の“気配”を感じなくなったこと。




『もー!!いい加減、静かにしてよ~~』


天井や階段から聞こえてくる足音に、
大声で文句を言うほど慣れてきてはいたが。





『・・・え?どうしたの?』



と思う程、我が家は静かになった。

(家族は元々、静かな生活をしていたのだな…)




あの子が、勉強に集中できるよう追い払ってくれたのかもしれない。


お陰で夜は途中で起こされることなく、
ぐっすり眠れるようになった。





それだけ、なんというか…



" 強い "のだろうと思った。