「まぁ、それもそうだな。真也から大体の事情は聞いたからあいつら幹部には絶対話せないとっておきの昔話でもしようか。」
これはまだ俺が子供の頃で、父さんから稽古を受けてた最初の方の話だ。
「グス ヒック なんで、りんは平気で人を殴っちゃうの?」
小さい時の俺は人を殴るのに抵抗があって、どうしても人に手を出すことが出来なかった。それに比べて燐はあの時の俺からみたら平気で殴れてた。今みたらどうかは分かんないけどな。
「いつでも守れる強さがほしい! れんが殴られた時にそいつを俺がなぐって倒すんだ! そのためだったら練習でもなんでもやるしかないだろ!」
小さい頃の燐はそう言ったんだ。今の燐だったら想像もつかないけどな。
「じゃあ、りんを守るのはオレがやる!! そのためだったら殴んのもこわくねぇ!」
「って、まぁ、短い昔話なんだけどな。子供の頃ってすげー単純だからあれからころっと変わって俺は殴れるようになって今がある。もうお前らは答えはそばにあるから気づくだけだしな。」
「小さい時の燐ってそんなに可愛かったのか〜」

