その血は静かに制服へ染みていった。 「……ほんとにつまんない」 じっと動かず俯いている私を視界に入れて、烏丸は言った。 「じゃあな、音羽 陽葵。 あぁ、天霧 陽葵か。今は」 刃物を振り上げる烏丸。 ああ。私はこれで居なくなる。 みんなと最後に出会えて、幸せだったよ。 ありがとう、さようなら、ごめんなさい。