「陽斗が桜を助けてくれたんだよ」 「ヒロくんが???」 「あぁ」 「ありがとう」 私は安心して、緊張の糸がとれたかのように 声を上げて泣き叫んだ 怖かった 大好きなお父さんが お父さんじゃなくなった瞬間だった 後で聞いた話によると ヒロくんのおかげで未遂で済んだって教えてくれた 「桜、実はね」 私は体の痣で一週間入院して退院して 数日経ったある日 お母さんから衝撃な発言をした それは 「お父さんがもうすぐいなくなってしまうの」