すれ違う人達。




ほとんどの人が私と朝木君を見る。







何を思っているのかなんてすぐに分かる。







私もキョロキョロ見ちゃうのが悪いんだろうけど…








あまりにもあからさますぎて少し悲しい。








「春」







勝手に1人で落ち込んでいると名前を呼ばれる。







「ん?」







朝木君の顔を見れば優しい顔をしていて…







「何も気にすることないよ」






そう言った。





朝木君は私が何を考えているかお見通しで…









「春の彼氏は俺で、俺の彼女は春なんだから」








その言葉を聞いた時嬉しくて涙が出そうになった。