「あ…朝木君こそかっこいい…よ。」
ボソボソと言う私を見て朝木君は優しい笑顔を向ける。
自分で言っといてすごく恥ずかしい。
「春にそう言って貰えると嬉しいよ」
そう言って朝木君はいつものように私の頭を撫でようとする。
でも頭に触れる寸前でピタッと手が止まる。
「あ、今日は髪の毛あげてるから撫でれない」
きょとんとした顔で朝木君が言った。
そんなこと気にせずバンバン撫でてください!!
なんて言えるわけもなくヘラッと笑って見せた。
そんな気遣いですら嬉しい。
「今日は手でも繋いでみようか」
そう言って朝木君は私の手を握る。

