「これ落としたよ」 落ち着いたトーンの声。 クイッと手首を掴まれる。 振り向けばそこにいたのは、サラサラの髪に切れ長の瞳、スラッと背の高いとても綺麗な顔立ちの男の人。 うわ……すごく綺麗な人… 私は中森 春、高校1年生。 今まで見たこともない程の容姿に唖然としてしまった。 テレビに出ていてもおかしくなさそうな程容姿端麗だ。 「?」 目の前の男の人は反応を示さない私を見て不思議そうな顔をする。