そのキスで、忘れさせて






「そんなにあの男がいいなら、アイツのところ行けば?」



「そっ……そんなんじゃない!」




あたしは遥希に抱きついていた。

大好きな遥希に。




あたしは馬鹿だ。

遥希の劣等感や嫉妬心を知っておきながら、玄に会えたってだけではしゃいでいた。

それでまた、遥希を傷つけていた。





「ごめん……」




遥希に謝る。



ごめん……

また遥希の気持ち、考えられなかった。

また遥希を悲しませた。