羽田「こんな本わかるのか? ええ低能ヤンキー」

羽田昌司は頭の切れる男だ。わざわざ相手を意味なく怒らせないだろう。那賀先輩は意図がわかり、答える。

那賀「ヘンリーダーガーの影響を受けた非現実な話さ」

図書室の本たちは、異口同音にヤンキーである台台武蔵を否定する。特別に置かれた手塚治虫の「ブッダ」だけが、台台武蔵を慰める。

那賀先輩は羽田昌司の前で「マイノリティサポート」の目次を読む。

那賀「序文、第一ピリオド暴君トランプの逆襲」

そこまで読むと、那賀先輩はすこしかなしそうに笑った。